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大きさだけじゃない! 重要なのは感度だ!!!
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ボクはスライム。

なまえとかは無いけどもスライムなんだ



みんなよりチカラがなくて

みんなよりHPなくて

みんなよりのろまで

みんなより魔法もつかえなくて

みんなより弱くて あしでまとい になっちゃうけども


ボクは勇者になりたいんだ


みんなを守れる勇者になりたいんだ!



















ボクたちは まいにち冒険をしているんだ


チカラがつよいゴーレムさん
ピンチのときは かばってくれる てれやさん


魔法がつよい ねこまどう さん
ひでんの にゃるぷんて でどんなテキも弱らせちゃう


回復してくれるホイミンさん
ふわふわプカプカ優しいきもち




ボクのなかまは みんなボクよりつよくて

みんなボクよりたよりになるんだ!



みんなと冒険するのがたのしいな~ ♪


みんなとチカラをあわせて たたかったり

敵にかってよろこんだり

ボロボロになって逃げたり

みんなで歌をうたったり

みんなでお花をながめたり

ながめてたら ついついお昼寝しちゃったり

そしたらいつのまにか夜になってたり

ときにはケンカしたり

泣いたり

でもごめんねって言ったり



みんなボクに無いものをもっていて

ボクはみんなよりも弱いけども

ボクはみんなを守りたいんだ

みんなのために強くなりたいんだ!


















ある日のことです










スライム達はみんなでキケンな ばしょ を冒険していました。



つよい敵とたたかってるとき

スライムがひとり ガケから落ちてしまい

迷子になってしまいました。




















「うえーーん!うえーーん!」



「さびしいよーー!こわいよーー!」

「みんなどこいっちゃたのーー!」







なにも出来ないスライムは泣いてしまいました。






始めはその場を動かないようにいましたが

スライムはどうにか出口を探そうと

奥へ奥へ行ってしまいました。




もうお日様の光も届かないような深い場所へ行ってしまい

もとの場所へ戻ろうとするも

奥へ奥へ行ってしまいます。



















「うえええーーん えんえんえん!!」


「うえええーーん えんえんえん!!」





もうどれくらいさ迷ったか分かりません

歩き疲れたスライムは

泣く事しかできませんでした。








すると




暗闇の奥の方で

何かぼんやりと灯りが見えました。



「出口だ!!」



スライムは吸い寄せられるように灯りのある方へと進みました。




















するとそこは出口ではなく










光かがやく 1本の剣が地面に刺さってました。




極度の疲れに意識が もうろう とする中

スライムはおもむろに剣を掴みました。

するとどこからか声が聞こえてきます





<弱き者よ・・・汝が求めしチカラを授けよう>








スライムは【伝説の剣】をてにいれた














スライムは意識をうしない倒れてしまいました。






















目が覚めると草原にいました。







「あれ・・・ボク・・なんでここに・・?」











周りには洞窟ではぐれたはずの仲間がスライムを囲み、
心配そうに声をかけていてくれました。


ねこまどう「良かったにゃ~心配したにゃ~;;」

ホイミン「もう目がさめないかと思った・・よかった・・・;;」

ゴーレム「うおおおおおおおおんTT」




スライムとはぐれた仲間達は、スライムをずっと探していたけど見つからず、
みんなに知らせようと思い、泣きながら洞窟を出てきたら
入り口にスライムが倒れていたようです


スライムは夢でも見ていたのかと思いましたが
その手には1本の剣を握っていました



「夢じゃなかったんだ・・・」




すると突然ボストロールに襲われました!





仲間のみんなは体力がもう無く、とても戦える状態ではありませんでした。
ましてやボストロール
大きさも強さも違うのは一目で分かりました。
逃げようとする仲間にスライムは言いました


「ここはボクに任せて!」


勝てるはずもありません
スライムが一番よわいのを、なによりも仲間たちは知っていたから



するとどうでしょう



スライムは一瞬のうちにボストロールを倒してしまいました。


仲間達は唖然として声もでませんでした。










スライムは【伝説の剣】のチカラでつよくなりました

【伝説の剣】を装備する事で様々な特技や呪文も使えるようになりました







スライムは喜びました

「やった!!ボクは勇者になったんだ!!!」







みんなよりチカラがあってゴーレムさんよりも強い

みんなよりHPがあって みんなを守れる

みんなよりはやくて みんなを休ませられる

みんなより魔法が使えて ねこさんやホイミンさんを楽させられる



それはもう強くて、みんながあしでまとい になってしまうほど

圧倒的に強くなりました。






仲間たちも勇者スライムの強さに喜びました。












その強さはウワサになり

スライムは勇者としてお城に呼ばれたりもしました。









みんなと冒険するのがたのしいな~♪


ボクのチカラで敵とたたかって

敵にかっても当たり前だし

逃げたりする事なんてないし

みんなで歌なんかうたわないし

お花なんて興味ないし

お昼寝なんていつでもできるし

夜になったらお城でごちそうしてくれるし

ケンカなんかしたらケガさせちゃうし

泣かせちゃうし

ごめんねって謝ったりしないし



ボクに無いものは無くて

ボクはみんなより強くて

ボクはみんなを守りたいんだ





「もうみんなを守れるし、どんな敵でもボクがやっつけてあげるよっ!!」













ひとり












またひとりと














パーティーを抜けていきました。



















気付いたら


ひとりぼっちになってしまいました。




















「なんでみんないなくなっちゃうの・・・?」






スライムは意味が分かりませんでした。













「そうだ!」












「みんなにわるさをしてる魔王を倒せば、みんな戻ってきてくれるかな!?」





「ぼくは勇者なんだ!わるい魔王をやっつけるんだ!」





スライムは一人

魔王の城へ向かいました。
















凄まじい魔力を持った恐ろしい魔王






なのですが、





伝説の剣を持ったスライムはあっけなく魔王を倒してしまいました。






傷一つ負わずに魔王を倒したスライム

そのウワサは国中に行き渡りました



「勇者よ・・!!」

「勇者スライムよ!!」

「勇者スライム万歳!!」






人々は偉業を成し遂げたスライムを称え、待ち望んだ平和を喜びました。















少しの時が流れ















歓喜していた人々は

いつしかスライムの巨大なチカラを恐れるようになりました。


















街を歩けば石を投げられ

勇者と祀り(まつり)上げていた王様はその態度を一変し

スライムはバケモノ扱いされ

科学者は、その巨大な力を兵器として取り込もうと、その身には莫大な懸賞金がかけられ

スライムは国を追われる立場になってしまいました。





魔王を倒したはずの勇者なのに。



















スライムは人里から離れ、洞窟の奥へ逃げて行きました。







光の行き届かない洞窟の奥へ・・奥へ・・・

















するとそこは




【伝説の剣】が刺さっていた場所に辿り着きました。









身も心もボロボロになったスライムは

【伝説の剣】を元の場所へ戻しました。












するとどこからか声が聞こえてきます




<強き者よ・・・汝が求めしものは何か?>







「・・ボクの欲しいのは・・・こんなんじゃ・・・こんなんじゃ・・!!!」














「うえええーーん えんえんえん!!」


「うえええーーん えんえんえん!!」











スライムは泣きました。













<・・チカラを捨て、弱き者へ戻りたいというのか?>







泣きながらうなずく。














<では強き者よ・・・汝が求めしものを授けよう>










辺りは光に包まれると

スライムは深い眠りにつくかの様に倒れてしまいました。
































目が覚めると草原にいました。







「え・・・・あれ・・・?」










周りには洞窟ではぐれたはずの仲間がスライムを囲み、
心配そうに声をかけていてくれました。




ねこまどう「良かったにゃ~心配したにゃ~;;」

ホイミン「もう目がさめないかと思った・・よかった・・・;;」

ゴーレム「うおおおおおおおおんTT」




スライムとはぐれた仲間達は、スライムをずっと探していたけど見つからず、
みんなに知らせようと思い、泣きながら洞窟を出てきたら
入り口にスライムが倒れていたようです


スライムは夢でも見ていたのかと思いましたが
その手には剣なんて持っていませんでした。



「夢・・・?」



すると突然ボストロールに襲われました!






仲間のみんなは体力がもう無く、とても戦える状態ではありませんでした。
ましてやボストロール
大きさも強さも違うのは一目で分かりました。
逃げようとする仲間にスライムは言いました



「にっげろぉぉぉぉ~!!」



勝てるはずもありません
スライムが一番よわいのを、なによりも仲間たちは知っていたから











どうにか逃げきりました。




みんな本当にボロボロの顔を見て笑い、再開を喜びました。


















ボクは勇者になりたいんだ

みんなを守れる勇者になりたいんだ!






みんなと冒険するのがたのしいな~ ♪


みんなとチカラをあわせて たたかったり

敵にかってよろこんだり

ボロボロになって逃げたり

みんなで歌をうたったり

みんなでお花をながめたり

ながめてたら ついついお昼寝しちゃったり

そしたらいつのまにか夜になってたり

ときにはケンカしたり

泣いたり

でもごめんねって言ったり





みんなよりチカラがなくて

みんなよりHPなくて

みんなよりのろまで

みんなより魔法もつかえなくて

みんなより弱くて あしでまとい になっちゃたりして


みんなボクに無いものをもっていて

ボクはみんなよりも弱いけども


だけどそれでいい!









夢をみていただけなのか

時間が戻ったのか分からないけども












みんなと一緒にいる事

それが なによりもの

















たいせつなもの。

















おしまい。















ふいに絵本を書いてみたくなり、衝動的に作ってしまいました。
ですが自分でも創りながら涙ぐんじゃったりもしました(笑)
色々な捉え方があると思いますが、私の想いを大事に大事に包みました。
何かを感じて、少し心がポカポカしてくれたら嬉しいですw
良かったらコメント頂けると今後の励みになりますので、宜しくお願いします!

 



短篇物語【白雪姫】








拍手[35回]

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~あらすじ~



3歳の時に事故で片足を失った 矢下羽花 17歳
片足が無いからシンデレラと呼ばれていた。
普通に学園生活を送る羽花
そんな羽花の日課は 深夜12時
アストルティアでの生活を送る事。
キャラ名は ”こまちぉ”
両足のある自由な姿にシンデレラという虚像を重ねていた。

ある時アストルティアにログインすると
不思議なスライムと出会う。
そのスライムから現実世界とリンクをする事が出来る
ガラスの靴を受け取り、事故で失った羽花の右足は復元する。
喜びの日常の中
夜、再びログインすると
スライムは未来から来たプログラムだという。
未来の地球滅亡を回避する歴史の改善の為にタイムリープしてきたが
イレギュラーな事態が起こったと告げられる

現実世界で小笠原諸島の西ノ島の噴火
上空を渦巻く漆黒の渦
アストルティアの海底神殿が隆起しつつあった
不思議な運命の中、阿須野みゆきも小笠原諸島に向かう
シンデレラの矢下羽花は
アストルティアと現実世界の融合を阻止する為
海底神殿へと向かう事になった。



シンデレラ前篇

シンデレラ中篇

シンデレラ後篇
























【海底神殿】














学校の帰りに
南の空が黒い渦を巻いているのが見えた
なにか不吉で恐ろしい前触れのような気がした







夜、私はログインした




こんなにもログインするのを躊躇った(ためらった)のは初めてだった


もう、いっその事ゲーム機自体壊してしまおうかと思った





ガラスの靴を装備したまま
現実世界とのリンクをしたままでの戦い
こまちぉの死が現実の私の死に直結している



相手は天魔クァバルナ



前にドラクエをプレーしていた時は
ストーリー上でのボスだったけど
当時レベルも低かったので、かなり苦戦した覚えがある

今現在のLv75の職業で行けば、普通なら簡単に倒せると思う



だけど今回は例外中の例外



スライムさんは、ちゃんと準備すれば勝てる相手と言った


だけど


今回のは未来から来たスライムさんでも
予想してなかったイレギュラーな訳でしょ?

未来のプログラムに浸食された天魔クァバルナは
どのくらい強くなっているのだろう?
強さのデータ自体は変わってないかも知れないし、
大きく変わっていて、まるで歯が立たないかも知れない・・・


分からない


戦ってみないと分からない










スライムの指定した時間に海底神殿に向かう事になる


私は準備を始めた









盾が装備出来て防御力が高く、自己回復も出来る前衛職
パラディンを選んだ


PT構成を考える

明らかに強敵と戦う時はザオが使えるキャラを3人入れるのだけど
ザオ役を3人にすると火力が落ちて戦いが長引くのも危険
ザオ役を3人のメリットは
何度でも生き返る事が出来るから

だけど今回は




一度でも死んだら終わり





僧侶1人だと立ち直りが効かない
アタッカーと回復
攻守共にバランスの良いPT構成 


パラディン、バトルマスター、僧侶、僧侶


という編成にした





死ぬ訳にはいかない











普段の生活の中で ”自分の死” というのは全然考えられなかった


考えれば考えるほど怖くなった


人間も動物も植物もみんな同じ


生きるという事は、いつか必ず死があるという事


まさかこんな形で自分の死と向き合う事になるなんて考えてもいなかった




失った足が生えて

夢が叶って

行きたい所や、やりたい事が沢山あって

お母さんにもまた会いたい

友達とも自由に遊びたい



生きたい

 
 
ありがとうって伝えなきゃ
 
 



















時間になり







私は海底神殿へと向かった。




























【小笠原諸島】
 
 
 
 
 
 
 








みゆきは小笠原諸島父島に到着した




約25時間の慣れない船旅になった。

嘔吐まではしなかったが、常に気持ち悪かったのでほとんどが寝て過ごした
幽霊の弟はもちろん平気だった

フェリーが港に着き桟橋を降りる
普通に地面に降りてもなんか揺れている気がする
耳の三半規管が船の揺れに慣れてしまっているのだろう




「お姉ちゃん・・」
弟は空を指さした







凍り付いた




船から降りた時は気持ち悪くて下を見ていたから忘れていたが


東京で遠くに見えていた漆黒の渦
見上げた空一面に広がっていた




やはりそうだった

動いている




台風の渦みたいにゆっくりと動いている

この界隈の空を覆い隠すほどの大きさの渦

渦の中心を見ていると吸い込まれそうになり吐き気がする



そんな絶望を絵に描いたような空なのに
周りの人達は至って平然としている


見えていないから


試しにスマホのカメラで渦を撮ってみたが
やはり写っていなかった
普通に綺麗な夕焼けの空が写っていた





 とりあえず予約をした旅館へ行く事にした









元々小笠原諸島は近辺の海域には鯨やイルカも生息しており
海も山も美しく日本の最南端の亜熱帯気候に属している
2011年ユネスコ世界遺産にも登録された美しい島である
 
 
 
今では

いや

私だけの光景だが

そんな美しさは影も形も無く



漆黒の島でしかなかった









渦の事は明日にでも調べよう


私達にしか見えないのを、どう調べればいいのだろう・・










慣れない船旅の疲れか




食事をして温泉に入り部屋に戻ると

私は吸い込まれるように眠りに落ちた























【暗闇の中で】


















夜中私は目が覚めた















時計を見ると午前0:00



横を見ると弟は寝息をたてていた


















時計が時間を刻む音だけが聞こえる
















泊まっている旅館は創業50年ぐらいだろうか

古い割には奇麗な創りをしている

海岸沿いの高台にあるこの旅館は海を一望できるオーシャンビューだった






午前0:00の深夜というのもあり
漆黒の海と空しか見えない事は分かっていたが




ふいに私は窓際の障子を開け、外の景色を眺めた






予想通りな暗闇


何も期待はしていなかったが、すこし残念な気持ちになった






障子を閉めようとしたら

砂浜にボンヤリと灯りが見えた




灯台ではないし・・懐中電気や火の灯りでもない・・





なんだろう
 
 
 
 
 
距離にして200mぐらいだろうか

私は目を凝らして見る
 
 
 
 
 
人影らしきものが見えた










私は着替えて外に出た














亜熱帯気候とは言っても、夜の海から流れる潮風は少し冷える

灯りが見える砂浜へと歩いた。




























【シンデレラ】
 


















向かうはドワチャッカ大陸
ボロヌスの大穴の奥
海底神殿


 
 
 
 
 
 
 
 
 








午前0:00 

決戦の時を迎えた


 


 
私は目を疑った
  
  
  
  
  
一人の少女が、人間ではない何かと戦っていた





暗闇の砂浜の中にその一帯だけ光輝く





真っ白な服に甲冑を身に着け、必死に戦う姿は
 
まるで天使の様だった

 
 


 
(現実世界に干渉している天魔クァバルナ・・・負ける訳にはいかない!!)
 
幼い顔立ちのその少女は
年にしたら16~17歳ぐらい
 
 
身の丈に合わない大きな武器と盾を持ち甲冑を身に着け
何故か足元だけがハイヒールを履いていた
甲冑の身なりに異様に際立つハイヒール
なにか白く透明な




ガラスの靴に見えた




戦っている相手は
少女の3倍ぐらいの大きさ
昆虫の様な丸い目に鳥に似た顔立ち
鳥とも違う不気味な翼
肌は緑色で、身の丈は3mを超えていた
人ではない・・
まるでヒンドゥー教か何かの悪魔






悪夢が目の前に現れたような

私はその場に立ちすくんでしまった
 
 
 
 
 
 
 
 
少女には仲間らしき人達がいた

しかし表情を変えずに戦うその仲間は
なにか
人形みたいだと思った
 
 


悪魔は、その大きな翼から出る巨大な炎を操っていた
全てを灰に変えるほどの炎
少女が炎に包まれ悲鳴を上げる


 
 
その姿に私は悲鳴を上げた
 

 
次の瞬間仲間らしき人形が何か呪文みたいのを唱え、少女は立ち上がる
重度の火傷を負ったはずの少女が立ち上がる


私は息をするのを忘れた
 
 
両方の手に剣を持った仲間が悪魔を切りつける
凄い速さで悪魔を斬撃する
痛みを感じていないのか
悪魔は不気味な笑みを浮かべる
 


悪魔は呪文か何かを唱えた


空気が収縮するような
激しい耳鳴りに襲われる

 

(ダレ・・?)



(ダレかいる・・!)

 
 

何が起きたか分からなかった
  
  

  
  
 
 
 
 激しい光と爆発に包まれる



私は




死を感じた




 
 
 

  
  
 
 
 
 凄まじい爆発は暗闇の浜辺を包んだ



















私・・

生きてる・・・
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
さっき・・・



少女が目の前に現れ私をかばった
 
気のせいかも知れないけど分からない
そう思えた









私は逃げようとしたが足に力が入らない
這いずり距離を置いた
 
 
 
 
悪魔が仲間の一人を激しく殴りその人は動かなくなった 
殺された

するとその人は光輝き不思議と生き返った
 
 
 
 「・・・!?」
 
 
 

あまりにも現実離れしていた







 
 
 
 
 (強い・・・!)

 
 (やはり余韻に干渉されたクァバルナは強くなってる)
 




死闘だった












(悪魔の翼が取れた・・)
 
 

悪魔は自分で翼をもぎ取ると

ニタニタと不気味な笑みを浮かべていた

文字通り悪夢だった
 
 

 
悪魔の動きが一変した



さっきまでは炎や呪文での攻撃だったのが
腰を落とし地面に足を降ろし、自らの腕と脚で少女達を襲った
巨大な身の丈からは想像できない程の身の動き



一方的に攻撃される少女達



仲間が回復するも、怒涛の攻撃に仲間達は倒れていった
もう生き返らない





少女とその仲間の一人が残る



大怪我を負い少女がうずくまる
 
震えながらなんとか立ち上がろうとするが
立てない程、傷を負っている
  
  
 
 
  
  
  
  
苦痛に涙を浮かべる少女
 
 
 
 
 

(殺される・・・)
 
 
 
 殺される・・・
















 
 
 
 
 

 
気づいたら












私は叫んでいた
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 









「シンデレラ!!!」
 
「!!負けるな!!シンデレラ!!!」
 
 
 
 
 












白い服にガラスの靴というイメージからか
そう叫んでいた



(!?)



すると少女は不思議と力がみなぎり立ち上がった



少女は神秘的な光に包まれ
悪魔のどんな攻撃にも耐えれるようになっていた



少女が悪魔を引き付ける間に仲間が生き返る



私の声が届いたんだ・・!!
  
  
 
 
 
 
 
 
私は応援し続けた
  
  
どれくらいの時間か分からないけど
 
 
 
 
 
必死に応援した
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 







 
少女達は























悪魔を倒した
   
   
   
   
   
   
   
  
  
  
  
  
 
 


 
私は喜んだ!
 
得体の知れない恐怖と少女の勝利に
心の底から喜んだ!!




その喜びを少女に伝えようと声をかけたが


少女は私の事が見えていない

 
  
  
  
  
  
立ち上がる少女



(・・・)





戦いを終えて帰るのだと私は思った










聞こえないのは分かっていたが
「ありがとう!!!」
私は叫んだ
 
 
 
 
 
すると
私の方を振り向いて確かに言った




(・・・ありがとう)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
眩しい朝日に、目が覚めた
 
 
 
 


















夢・・?



















いや、夢じゃない・・

 









まどろむ意識の中

私はカーテンを開け外を見る
 


 「うそ・・・!?」
 
 
 
 
 
 
 












昨日まで島を取り巻いていた漆黒の渦は

嘘の様に消えていた















蒼く美しい小笠原の景色が見えた。




 
 
 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 










【スライム】











天魔クァバルナを倒した私は直ぐにスライムさんの所へ戻ったの!
だってこの喜びを伝えられるのって、スライムさんしか居ないからねっ!



「スライムさんっ!!」
「倒したよ!!天魔!!」



よくやったねシンデレラ!!
キミを信じていたよ!

これで現実世界との亀裂は無くなったハズだ!
しかしながらシンデレラ!時間が無い!


「えっ・・・?」


今すぐコロシアムに行って、ある人物を倒して欲しいんだ!


「あ・・そーいえばそんなのあったねw」
「クァバルナの事で頭がいっぱいだったw」


無理もないよ
シンデレラが天魔を倒せなかったら別ルートで世界は変わっていたからね

コロシアムである人物と戦ってシンデレラが勝利する
それが本来のボクの目的
未来に起こる世界滅亡というルートの修正
それが歴史の改善の発端(ホッタン)なんだ!

キミにしてもらうボクからのお願いなんだよ!


「分かった。」
「どうすればいいの?」


本当ならもう少し後に起こる事だったのだが
少しだけ時間がずれたようだ
その原因は現実世界への干渉だと思うけど・・・

ターニングポイントさえ間違わなければ大丈夫!

シンデレラは今すぐコロシアムに行って
ある人物が一人でエントリーしているから
エントリーを申し込み
勝利すればいい!


「その相手って・・何者・・?」
「そんな世界滅亡のキッカケの人って?」


その人物は至って普通の人
科学者でも独裁者でもない普通の人だよ!
前に話した通りさ
物事は連鎖して出来ているって


「そっか~」
「じゃあ、その人は・・強いの?」


そこは安心していいよ!
Lv52のバトルマスター、装備も弱い
こまちぉはLv75だから余裕で勝てるはず!


「そ~なんだ~、良かったぁw」


何度も言うけど、今すぐ行ってほしい!
時間が無いんだ!


「わ、わかった!行ってくるね!」



























【コロシアム】
 
 
 
 
 
 
 
 
※コロシアムとはプレイヤー同士が唯一戦えるフィールド 
4vs4の公式戦闘や1~4人での模擬戦闘を楽しめるコンテンツ
 






コロシアムに到着した

ロビーの受付カウンターでエントリー者の確認をする
















「居た・・この人ね・・」













確かにLv52バトルマスターが1人だけいた

「この人にエントリーを申し込めばいいのね・・」




エントリーを申し込む















受理された











試合会場のコロシアムにフィールドが移り
戦闘が始まる




























【コロシアムの男】
 
 
 
 
 













いくら相手が弱いとはいえバトルマスター
呪文を使えない分、己の力と武器スキルで攻撃に特化している職業

私はパラディン 防御に特化している職業
呪文も使え、鎧や盾などの重装備で仲間を守る
ある程度の自己回復も出来る


剣と盾


丁度、対(つい)となる戦い


この矛(槍)に貫けない物は無い
この盾を貫ける物は無い

矛盾という言葉である


しかし今回の対戦はLv差もあり、圧倒的に盾の方が優れている

しかし唯一怖いのは ” 会心の一撃 ”





1対1の戦いが始まる




私は呪文で防御を強化して
盾スキルの” 会心完全ガード ”も使った


これで大丈夫なはず・・・!
  
  
  
 
 
 
 コロシアム中央舞台で相手と対峙する










  
 

相手はウェディ種族の男


シルバーの髪色に整ったヘアスタイル
黒縁メガネ
 
コロシアムに慣れている屈強なプレイヤーとは違い
いつも遠くを見ているかのような学者や詩人が似合う
今にも割れてしまいそうな
ガラスみたいに透明な印象だった


しかしこの人が未来で起こる世界滅亡の鍵を握っている
いや、
実際には鍵を握っている訳ではなく
この人も運命の歯車の1つという事
その最初の歯車を狂わせれば未来には違う鐘が鳴る


まさかこの人もそんな自覚なんてないのだろう
私もそんな風に自覚なんて全然無いし


手には大きな大剣を持っているが
振りかざすのもやっとな程だった

防具も見た感じ、強いのは身に着けていない
 



男は大剣を振り上げて攻撃してきた









思った通り

ダメージなんてほとんど受けない
盾スキルの会心完全ガードさえ効果を切らさなければ勝てる




私は安心した



こんなに簡単な事で未来が変わるなんて・・








そうだ!!


私はハッとした
ガラスの靴を装備外すのを忘れていた

この戦闘で負ける事は無いと思うけども、念の為装備を外さなきゃ!



作戦コマンドから装備を選択しようとした瞬間
カーソルが消えた









!?











 


麻痺した


動けない・・・














相手の武器か小手に麻痺属性の効果が付いているのだろう
 一瞬焦ったけど、大丈夫
麻痺がかかっている効果は10秒程度
十分立て直せる
 
 
 
何も出来ない私は相手から攻撃されるのを見ているしか無い


















10秒過ぎた
















まだ麻痺が治らない







え・・・!?











会心完全ガードと守備力アップの効果が切れる


















20秒が過ぎた
















凄まじい音と共に会心の一撃が炸裂する
HPの半分以上を削られた

 

えええええええ!?
なんで麻痺が治らないの!?!?




ひたすら攻撃を繰り出す相手プレイヤー
 
 
 
 
なんで!なんで!?
なんでまだ麻痺が治らないの!?
次に会心の一撃を受けたら死んじゃうよ!!

私・・!死んじゃうよ!!





麻痺は治らない



攻撃を繰り返す相手プレイヤー
会心の一撃は出ないものの
少しずつHPは削られていく








HPが二ケタの赤色に変わった



























だめ・・・















本当に
































死ぬ・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
相手の連続する攻撃が止まり

 
辺りは静寂に包まれた


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 



 
 
 
 
 
 


























 






































「シンデレラ!」















「ボクが時間を止めたんだ!」


















































あのスライムがいた。





























【本当のお願い】
















え・・・


・・・




「どーなってるの・・・?」


















まずはシンデレラ、キミには謝らなくてはいけないんだ!
キミを騙して(だまして)いた
本当にゴメンナサイ!



「え・・・?」



順を追って説明すると
時間を止めたのはボクのプログラム

それと10秒程度で解除されるはずの麻痺
それを解除しなかったのは
 
ボクの仕業なんだ



「え!?なんで・・・!」
「なんでそんな事するの!?」





ボクがキミにしたお願いは
『コロシアムで指定する相手と戦い勝利する事』
それが未来で起こる世界滅亡を回避する重要なターニングポイントであり
唯一の手段
そう話したよね?





私はうなずく





本当はね・・
コロシアムで死ななければいけないのは








シンデレラ








キミなんだ。









「・・・ぇぇええ!?」
「な・・なんで・・なんで私を!?」








ボクと出会って、羽花の失った足が復元して
次の日にボクの所へ来た時
話した内容そのままだけれども


20年後の未来
人間とコンピューターとアンドロイドのバランスが崩れ
世界中で核弾頭が発射され
着弾の1時間前に我々コンピューターは歴史の改善という結論を出した
歴史の改善とは案外ちょっとした事で起こる出来事なんだ
そしてボク達・・
意識集合体として一つになっている
我々コンピューターは
あるキーワードに辿りつく

そのキーワードはね
 
 
 
 
 
西暦2013年11月24日 

日本
 
17歳

シンデレラ

矢下羽花

抹殺



























【ノクターン】
















我々コンピューターは言わば実体の無いプログラム
実物の矢下羽花を抹殺するも、そんな力は無い
何か媒体を経由して矢下羽花と同調しなければならない
そこで

ガラスの靴


現実の実体とプログラムをシンクロさせるガラスの靴
そのシンクロ機能を使い矢下・・

「やめて!!!!」













「もう・・いいよ・・・」
「もう聞きたく・・無いよ・・・!」





涙が溢れる










「・・スライムさんが現れて、プログラムだか何だか分からないけど、私にしたら目の前に魔法使いが現れて!」

「・・本当に魔法をかけてくれて・・・」


「3歳の時に無くした足が生えて・・お母さんもお祖母ちゃんも喜んで・・!」

「私も嬉しくて・・」
「本当に嬉しくて!!」



「ヒドイよ・・」
「信じてたのに・・・」
「スライムさん本当に信じてたのに・・・!!!」



私は泣き崩れた




















シンデレラ・・
本当はね

ボクはここでキミの前に現れないで終わる予定だったんだ


ボクがここに現れたのはね
真実を伝えたかった事と
キミの一部を残したいと思ったんだ






ボクの来た未来


西暦2033年の未来にある世界中のコンピューターは
ある一人の科学者を媒体に意識集合体として存在しているんだ

その科学者はとても偉大な科学者で
どうすればみんな幸せになるかをいつも考えていて
人類や生物、地球環境に数々の功績を残し、
自ら志願して人間としての形を捨てて
意識集合体の核になったんだ

ボク達、意識集合体は
その科学者の意識を忠実に守って行動しているんだ

今回の歴史の改善という答えを出して
矢下羽花の抹殺も
その科学者の意識

その科学者の名前はね矢下博士・・





矢下羽花





未来のキミ自身なんだ
 
 
 
 
 
 




 
「・・・!?」
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
だからボク達はね
いつもどうすればみんなが幸せになるかを大前提に行動しているんだ

キミは優しいんだよ・・本当に・・・







泣き崩れる








矢下博士は、自らの過去を消去する事で
世界が別ルートを辿り幸せになって欲しいと結論を出したんだよ
輝く未来を夢見てさ
 
 
 
 
 








大きく深呼吸をした
 
少し落ち着いた
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「・・そっか~~~」


「私が出した答えなんだもんね・・」


「自分で出した答えなんだもんね・・」



「でも、ホントに!?」
「こんな私が・・科学者!?」





本当だよ!

矢下博士は高校を卒業すると大学で生物工学を学ぶんだ
在学中に、ある画期的な論文を発表する
そのテーマが
『人と生物と科学の幸福論』
大学院に進むと矢下博士を筆頭にYプロジェクトを発足
あれよあれよと世界中を巻き込む巨大プロジェクトになるのさ!





「へぇぇぇぇ~~~」
「凄いんだね!私!!」





そうさ!
スライムは誇らしげに言った







それで、
今ボクが目の前に現れたもう一つの理由なんだけど
矢下羽花の命が無くなっても
このアストルティアに羽花の意識を残そうと思って!



「え・・?どうや・・って?」



今回の歴史の改善の任務の後
ボク自身未来に戻れるかって言ったら、戻れない
ボク達の科学の力では、タイムリープは出来てもタイムワープは出来ないんだ

仮に同じ時間軸で未来に戻ったとしても
そこはもうボクが居た未来とは全然違う
別のパラレルになっているのさ

一度巻き戻した時間軸にボクは一つのデータとして
今現代のネットワークに残る事になる



だから



未来の矢下博士と同じ様に
今現在の矢下羽花の意識をボクの代わりに残したい!




「え・・・」



「そしたらスライムさんは・・」
「どうなっちゃうの・・・?」





ボクは・・ただ消去されて
何も無くなると思う






「ダメだよ!」
「そんなの絶対ダメだよ!!」
 
 
 
 
 
 
 

いいんだ! 
そう思えるのも未来のキミ自身の意思だから
そうしたいんだ!!








「でも・・・!」









優しいんだね、キミは・・

大丈夫!ボクはただのプログラムだから!





「・・・」















「分かった」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

そろそろ時間が動き出すよ!
ボクの容量ではこれが精いっぱいなんだ!
 
 
 
 
 





 




シンデレラ



本物のキミに会えて・・
いや
本当の自分自身に出会えて・・良かった



ありがとう
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 






静寂に包まれていた時間が戻った
 
 
 
 
 
 
 
時は動き出した
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「お母さん・・」


























 
 
 
















「ごめんね」
















 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 
「私は・・・」
「私の信じる道を行くよ」
 
 
 
 
 
 
 



 

 
 
 
 
 
 
 





















「今まで」




















「ありがとうね」
































 









































【エピローグ】
















こうして私は
矢下羽花という人間の私は死んでしまったの










お母さんには・・・
本当に本当に本当に!

悲しませちゃってゴメンなさい・・





私はね

あの時スライムさんと出会って
本当に無くした足が生えて
奇跡を目の当たりにして
なんかね・・


未来の自分を信じたいって思ったの


お母さんも言ってたでしょ?
誰かの為に役立つ人間になりなさいって

将来、みんなが笑顔でいられるような
そんな未来を見たいって思ったの!


だから


私を信じて







私はね

生きてるよ






っとは言っても、まだ私の未熟な力じゃ
インターネット上に存在して
こうして文章を書き込んだり
アストルティアの世界の こまちぉ で居る事が精いっぱいだけどさw



そうそう



以前から私は このブログ
『こまxこま日和』っていうドラクエブログをやっているから
このブログはこれからも書いていこうかな

でもね
アストルティアの こまちぉ も
こまxこま日和も
やっている本人はネット上しか存在しないの


不思議でしょ?w





アストルティアで私を見かけてもデータ上の私だけども
寂しいから声かけてね!

シンデレラって











だけどね

私はいつも見てるよ









輝く未来と









みんなの笑顔を。










       矢下羽花より









































おしまい



















※この物語はフィクションです



















~あとがき~








短篇物語と言いながらも全4編の長篇物語になってしまいました(笑)
本当は2013年内に完結したかったのですが、なんだかんだで伸びに伸びて年を跨いでしまいました。
書き終わると、何か不思議な達成感と脱力感に包まれてています。

この物語のヒロイン矢下羽花
3歳の時に事故で右足を失った少女でありながら、周りには明るく振舞いドジな性格で
みんなから愛されているが、どこか心の奥底に大きな深い闇を抱えている17歳
大人と子供のちょうど中間に存在する年代。
少女の心が成長するさまを描きたかったというのがあります。
そんな少女が中篇の【星に願いを】では、突然スライムが願いを叶えてくれる場面で
羽花は迷いなく「足が欲しいの!」と言います
普段そんな事なんて誰にも言った事ないし、言った所で叶わない願いだと分かっているけども
心の中では常にそんな夢を描いていたのだと思います。
私は感情移入しやすいので
この部分を書いている時に涙ぐんでしまいました。
自分で作った物語に移入して泣くなんて初めてでした(笑)

よく、流れ星に願いを言うと願いが叶うと言います
偶然に見つける流れ星が流れる時間っていうのは本当に一瞬です。
0,5秒無ぐらいではないでしょうか?
そんな短い時間に自分の願いがとっさに思い浮かべられるという事は
それだけ、その願いが普段から強いから努力をして願いが叶うのではないかと思います。


私がこのブログ内、短編物語の共通するコンセプトにしているのは
『現実とアストルティアのリンク』です。
このシンデレラの物語を書くにあたり、最初に思い浮かんだのは
ドラクエ内のプレイヤーが、もしかしたら実際に人間が操作しているのではなく
プレイヤーを装っているプログラムだったら・・という所から話を膨らませました。

身近に存在するインターネットという媒体
便利な反面、あまりにも莫大な情報量に怖いと思う事があります。



物語の終章【コロシアムの男】では、分かった人も多いと思いますが

畢竟ドラゴンクエスト イコプさんです。

シンデレラを、矢下羽花を殺すという役なのですが~と、お願いした所
快く協力してくれました。
何度も何度もコロシアムで写真を撮って、麻痺になかなかかからなくて苦労しましたが
私の作品の為に文句ひとつ言わずお付き合いいただけました。
この場を借りてお礼を言いたいと思います
ありがとうございました^^
いこぷんは凄く良い人でビックリしましたw


同じく終章の【シンデレラ】現実世界のみゆきと入り混じって
天魔クァバルナと戦うシーンではサポートキャラとして
アリーナ団 えどはむ ゼロクラウン フレの のりりん を勝手に登場させました
選んだ理由は職業と装備の見た目だったのですが、どうせ写真載せるなら
身近な人物がいいなと思い登場させちゃいました(笑)
ありがとうございました。


という感じでしたが
最後まで読んで頂いてありがとうございました!
差支えなければ感想やコメントを頂けると嬉しいです!

まぁ、この文章を書いている私はただのデータですが・・・(笑)


では、アストルティアで良い旅と出会いと
みんなの幸せを願って。


           こまちぉ   2014/1/14


拍手[10回]

 
 ~あらすじ~

3歳の時に事故で片足を失った 矢下羽花 17歳
片足が無いからシンデレラと呼ばれていた。
普通に学園生活を送る羽花
そんな羽花の日課は  深夜12時
アストルティアでの生活を送る事。
キャラ名は ”こまちぉ”
両足のある自由な姿にシンデレラという虚像を重ねていた。

いつものようにログインすると、倒したスライムが起き上がり
話しかけてきた
そのスライムは、キャラである ”こまちぉ” に
シンデレラ、矢下羽花の名前を言い当てた
 
 
 
 短篇物語【シンデレラ】前篇
 
 
 
 
 
 
 
  
  













  
   【星に願いを】













目の前にいるスライムは私の名前を、本名を言った!!
クラスメイトしか知らない『シンデレラ』というあだ名も言った!!



続けて話すスライム

「キミの事は何でも知っているよ!」








全身が凍り付いた






一瞬かもしれないし、少し間があったか覚えていないが、
その得体の知らない恐怖に対して、私がとろうとした行動は






電源を切ること
















「待って!電源を切らないで!ボクの話を聞いて!」








「驚かしてゴメンなさい!ボクはねシンデレラ、キミが来るのを待っていたんだよ」




震える手でキーボードを打つ

「ええ・・・!?なんでなんdw!?」





「そーだよね色々と疑問があると思うけども、ボクはね未来から来たんだ!」

まるでSF映画みたいにそう言った




「正確には西暦2033年の11月22日」





私は少しづつだけど平常を取り戻して、
なんか面白くなってきた
あ、そーいう事ね



「ちょwwwなんかのイタズラ?w」
「もしかしてスクエニの制作さん!?スゴい!!!」






話し出すスライム


「う~ん 無理もないよね・・・」

「もうキミはボクのクエストを受けた事になるんだけど・・」


「じゃあボクが未来から来たって信じてもらう為に、まずはキミの願い事を叶えてあげるよ!」




「えええ~~~w  超胡散臭いwww」







「本当だよ!願い事を言ってごらん!」






「さぁ!」
























普通だったら

















普通だったら
ゲームの世界だから良い装備とか、ゴールドとか、アストルティアの物を言うものだけども、




この時は、







なんかその辺がごっちゃになってて

























「足が欲しいの」

「現実世界で無くした足がほしい!」


























真剣に言ってしまった



























「じゃあシンデレラ!キミの願いを叶えるね!!」

















スライムは何か呪文みたいのを唱えると

画面とその一帯は眩い光に包まれた

























【こまちぉは  ガラスの靴  を手に入れた】





























気づいたら朝だった


















いつもの時間にセットしてある目覚ましが鳴る




あっちゃ~~~宿題やってないや;
昨日はゲームやってていつの間にか寝ちゃったよ・・・
髪もボサボサだし最悪・・・
早く学校行ってノート見せてもらわなきゃ

松葉杖を取ろうとベットから立ち上がった







立ち上がった?






















そこには3歳の時に無くした













事故で無くした






























足が生えていた。
































【叶う夢】







その日は朝から大騒ぎ



「朝起きたら足が生えてた!」
ってお母さんに言って足を見せたら、
お母さんドラマみたいに持ってたお皿を床に落としちゃうのw
お祖母ちゃんなんて、お祖母ちゃん見て見て~!って寝起きの時に見せたら、
「なんかまだ夢の中みたいだねぇ・・」って言って寝室に戻っちゃうのw
おっかし~よねwww


まぁ一番ビックリしたのは私なんだけどね
まさかあのスライムが本当の魔法使いで、
私に本当に呪文をかけて足を治してくれたの!!信じられる!?



まぁ、その事を話しても信じてもらえないだろうし、
私がコッソリと夜な夜なゲームやってるってバレちゃうから
知らんぷりで通したけどね


でもこの日は学校には遅刻という事で、病院に行く事になったの



さすがお母さんだな~って思ったのは、
行きつけの病院に行くと騒ぎになってマスコミとか来ちゃうから
ちょっと遠くだけど、初診として大きな病院へ行って
捻挫したみたいですけど~って言って診てもらったの

もちろん、どこも異常はありませんでしたw



最初はお母さんも疑ってたり不安がってたりしたけども
一緒に病院に行って、お医者さんからどこも異常ありませんって聞いたのと、
現に私が歩いたり走ったりするのを見て、
もうずっと泣きながら喜んでるの
その後はお母さんも仕事に行って
私も学校に行った

普段学校に行く時は義足を付けて、その上にストッキング履いていて
見た目は変わらないんだけども
とりあえず、その日は黙ってる事にしたの

お母さん的には、このまま高校卒業するまでは今まで通りに過ごして
大学に行ったら普通に生活しなさいって

でも私・・言っちゃいそう・・・w


まぁ、とりあえず、何て言ったらいいか分からないから言わないけどね








学校はいつも通り過ごして


帰りの下校の時は、誰も居ないの確認して
走ったの




全力で走ったの!!







交互に前に出て地面を蹴る感覚

走った時に耳元で風を切る音

疲れて心臓がバクバク言うけども

私の足は自由に動くの!

私は誰にも頼らないで一人でどこへでも行けるし

お洒落だって出来るし

諦めていた恋だって出来る!


もう片足の無いシンデレラじゃないの!

私には両足があるの!





























【ガラスの靴】






深夜12時

羽花はログインする





ログインすると、そこは昨日の場所だった









案の定スライムが居た
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「待っていたよシンデレラ!願い事は叶ったかい?」


「叶ったの!!!足!!足が生えてたの!!!!」



「そうか!それは良かった!」



「ちょっ!ちょっとどーいう事!?!?」
「なんで足が生えたの!?!?」
「本当に魔法使いさんなの!?!?」



「違うよ!ボクは魔法使いなんかじゃないよ!」
「未来から来たんだ!・・・とは言っても正確には、ただのデータだけど」



「?????」



「ハハハーそうだよね!順番に説明するね!」







「まずはその足。矢下羽花に何故、突然足が生えたかというと」
「今キミが装備している足を見てごらん!」





装備を確認する







「ガラスの・・靴・・?」







「そう!ガラスの靴」
「そのガラスの靴にはね、ある秘密があるんだ!」



「ある・・秘密?」



「現実世界との融合さ!」



「・・・?」



「そのガラスの靴には未来のデータで同調機能が付けてあって」
「つまり、アストルティアのキミのキャラ ”こまちぉ” と」
「現実世界の矢下羽花がシンクロしてる状態なんだよ!」
「こまちぉは足が2本あるでしょ?」


「あ・・・!」


「そう!つまりそーいう事さ!」
「こまちぉで起きた出来事が、そのまま現実世界の羽花にも起こる事になる!」



「え・・・、じゃあ・・こまちぉが死んだら、わ、私も!?!?」


「そーいう事」


「え!?じゃあ私!もう怖くて敵と戦えないじゃん!!」


「大丈夫!」
「その効果が出るのは、ガラスの靴を装備している時だけだから」
「装備を外せば問題ないよ!」



「それを早く言ってよぉぉぉぉww」
「え・・・でも、」
「なんでそんな事ができるの?」
「あなたは何者なの?」



「ボクはね、未来からタイムリープしてきた、一つのデータなんだ!」





そうスライムは話し出す




ボクのいる未来はね、人間はほぼ存在していないんだ。
今から20年後の2033年11月22日に世界は核戦争により滅亡する。
色々な国から核弾頭が発射されて
その核弾頭が着弾する1時間前に、私達コンピューターは、ある結論を出す


歴史の改善さ。
 
 





今から20年後は世界中のコンピューターが、一つの意識集合体になっていて
コンピューターにも自我があり、学習機能と人権もあるんだ
人間とコンピューターとアンドロイド
丁度、ジャンケンのグーチョキパーみたいにバランスが取れていた。
まだ試作段階ではあるけどタイムリープがあって・・・
タイムリープとタイムワープの違いは分かるかい?

私は首を振る

例えばタイムワープは、羽花が今のままの状態で時空移動をする事に対して
タイムリープは時間の巻き戻し
つまり羽花が5年前にタイムリープすると12歳の羽花になるって事さ!


なるほど


世界が滅亡する1時間前に、歴史の改善という答えを出した私達は
ある時間の、あるキーワードにたどり着く
それはシンデレラ




キーワード:シンデレラ



「キミの事だよ!」






























【クエスト】





「ぇえ!?なんで私!?」




「・・・コンピューターが出した答えだから」


「ぇぇぇえ!?」
「私何かしたの!?」


「キミに直接的な原因は無いのだけど・・・」
「 "風が吹けば桶屋は儲かる" ってことわざ知ってるかい?」


「え?えっと・・・風が吹いて・・・鼠がなんちゃらで・・ってやつ?」


そう!正確にはね、


風が吹くと砂埃が舞う
砂埃が舞うと失明し盲の人が増える
盲の人は目が見えないから三味線を始める
三味線は猫の皮が必要だから猫が減る
猫が減ると鼠が増える
捕った鼠を入れる桶が必要になる
そして桶屋が儲かる

ってな具合で、つまり何が言いたいかと言うと
物事は連鎖して繋がっているって事!
山の上で1cmの小石が落ちるだけで、ふもとでは大きな落石になる事もある

「因果応報ってやつさ!」


「そこでシンデレラ!」
「キミにはその落石の原因の、小さな石を取り除いて欲しいんだ!」







スライムのお願いは至って簡単だった

指定した時間にコロシアムに行って
指定した相手と戦闘をして勝利する事




「ただしね!」
 



「ちょっと・・・イレギュラーな事態が起こっちゃって」





意味深にそう言った。





























【予兆】





私は毎朝、オフィスのある六本木スターバックスでキャラメルマキアートを注文する。


名前は 阿須野 美由紀(アスノミユキ)

28歳ウェブデザインの仕事をしている




私には幽霊が見える


とは言っても3年前に亡くなった弟の幽霊だけ


3年前
仕事をしていたら母から電話があった
弟が交通事故で意識不明の重体との事だった。
私の実家は静岡だったので、どんなに急いでも2~3時間はかかる

夕方頃病院に着くと、重体のはずの弟が病室の前で笑顔で待っていた
 
私は困惑した


「え!?どーいう事!?」
「なんなの?これドッキリ!?」


私は一気に肩の力が抜けた
安堵した

そんな私を後目(しりめ)に、弟は笑顔で病室に入って行った
私も病室に入ると


そこには弟がベットに横になっていた


母が泣きながら弟の手を握り

顔には白い布が被さっていた。










それからというもの、
私にしか見えない弟との生活が始まった。



幽霊とは言ってもずっと私に付きっきりではなく
普通に喋るし、外に一人で外出するし、私が寝れば寝てるし
私が彼氏と会う時は外出してるし、
食事やトイレが無い事以外は、なんら普通と変わらなかった


そんな
私にしか見えない弟の幽霊との生活が3年過ぎた時
弟は急に喋らなくなった

「どうしたの?」と聞いても
下を向いたまま首を横に振るだけ







数日後

弟は喋った















「お姉ちゃん、逃げて・・・」



























つづく 後篇【シンデレラ】
 
 
 
 
 
 
※この物語はフィクションです







 



本当は後篇でしたが、もう少し続きます

拍手[4回]







 【プロローグ】








私の名前は 矢下 羽花(ヤシモ ワカ)  17歳 高校2年生

いわゆるJKってやつ


高校のクラスメイトからは 「シンデレラ」 ってあだ名で呼ばれているの。

普通シンデレラって言えばさ、意地悪な貴族の召使をやっていて
ある時不思議な魔女に出会って、その魔法で綺麗なお姫様に変身して
ステキな王子様と恋に落ちるっていう、文字通りシンデレラストーリーでしょ?

でも残念な事に
私の見た目は特別可愛いくないし、アイプチ必須だし、胸も別におっきくないし
成績は・・・まぁ人並みかな?
たまに赤点とか取っちゃって追試とかも受けるけどね
夏休みに自分でブリーチして、髪色がムラムラになっちゃって
美容室に駆け込んで担当の美容師さんに怒られちゃうような
どこにでもいる普通の高校生。ヤンキーじゃないよ
性格は、まぁ明るいかな それが取り柄
取り柄と言えば、色白!よく肌の色白いねって言われるの ふふふ~
色白は七難を隠すって言うしね!
でもね自分で言うのもなんだけどね
けっこードジ(笑) 
「あ~!な~んでこのタイミングで~」
ってな感じで笑いの神が舞い降ちゃって、みんなに笑われちゃうの
でもでも!そこは得意のお笑いセンスと笑顔でカバー キラン!
何事も前向きにポジティブシンキングってやつ。
人生明るく行かなきゃね!
だから友達も少なくはないけど多くもないかな

そんな一見シンデレラとは程遠いキャラの、普通の高校生の私が
なんでシンデレラってあだ名で呼ばれているかと言うと




私には片足が無いの











片足が無いからシンデレラ










ガラスの靴は見つかりませ~ん! なーんちゃって




 


















【最初の記憶】




私の一番の古い記憶は3歳の時。





お母さんが泣き叫びながら私を見てるシーン





私は、なんでお母さん泣いてるの?って不思議に思うのだけども
私の足の付け根からは、真っ赤な熱い液体がどんどん流れ出てるの
温かくてお風呂に入ってるみたいって思って
その赤い湯船を触ろうとするのだけど、
近くに人形か何かの足が落ちてるの。


なんで人形の足が落ちてるの?

















次に覚えてるのは、狭くて息苦しい透明な部屋
口になんかのチューブがハマってて、身動きが取れないの
息が凄く熱かったのを覚えてる
 
 
 
 





後でお母さんから聞いた話だけども


どうやら私は蝶々を追いかけていて、少し目を離したら私が消えていて
私は工事現場の策の隙間から5m下に落ちちゃったみたいなの
幸いな事に頭と体は軽傷で済んだけども
何かの重機の刃の部分がハサミみたいになっていて
足の付け根からそこに落ちる形になっちゃって
私の右足は取れちゃったって感じ

工事している人も休憩中だったみたいで、近くに誰も居なかったけども
私に気づいたお母さんは、その5mの段差からガケを降りるみたいに私の所へ来て助けてくれたの
お母さんも足を骨折しちゃったみたいけど・・・

普段は明るいお母さんだけど
お酒を飲んで酔っ払うと、あの時はごめんねって泣いちゃうの
ごめんねって言うのは私の方だよ



父は・・・
お父さんと呼べる人は
実はあんまり覚えてないの

私が5歳の時に離婚しちゃったから

でも私とお母さんが怪我をした時は大事な商談中だったけど
すぐ駆けつけてくれた
その頃からお父さんと呼べる人と、お母さんは仲が悪かったみたい






















【魔法使い】




学校での生活は、激しい運動とかは出来ないけども、まぁなんとかなってる
みんなからシンデレラって言われるけどね

体育の時間は憂鬱
ほとんど体育の授業はお休みしてる

みんないいな~
走るって凄いと思う
両足で地面を蹴って風を感じるって、凄いと思う。

シンデレラって呼ばれる時いつも思うの
魔法使いが現れて私に魔法をかけてくれないかな~って
そうすれば私は迷わず足を下さいって言うかな
地面を蹴って走れる足を下さい!って
ちょっと夢がないけど





私はアパートに、お母さんと私とお祖母ちゃんとで住んでいて
お母さんは昼間働いてるから、普段はお祖母ちゃんが家事をやってるの
そんな家庭環境なのか
お母さんは私のしつけ?教育にはけっこー厳しくて
門限は6時とか携帯は必要最低限とか
肘をついて食事しちゃダメとかTVゲーム1時間だけとか
色々厳しいんだけど
私はゲームが好きで、リビングに置いてあるゲーム機以外に
実は内緒で、自分の部屋用にゲーム機を買っちゃったの
毎月5000円のお小遣いを、半分の2500円は貯金して

『 Wii U ドラゴンクエストX 』 オンラインゲーム

やってるのw
もう始めて1年ちょっとは経つかな
でね、お母さんとお祖母ちゃんが寝静まった12時に始めるの


お姫様のシンデレラは12時になると魔法が解けちゃうんだけど

私は逆

12時になれば、片足の無いシンデレラから解放されて
本当のシンデレラになれるの

その世界では両足で地面を蹴って走れるし魔法だって使えちゃうんだから
























【アストルティア】



そこはアストルティアと呼ばれている世界

地球には言語でコミニケーションをとれるのは人間だけだが
アストルティアには、オーガ、ウェディ、エルフ、ドワーフ、プクリポという
見た目も全然違う5つ種族が共存している
ドラゴンクエストⅩのサブタイトル ~目覚めし5つの種族~ とは、その5つの種族の事で
人間も存在している




私の種族はエルフ


キャラ名:こまちぉ

可愛いでしょ?



私はこの時間だけ本当のシンデレラ

この世界では私は両足で地面を蹴って走れちゃうの
波打ち際を駆け抜けるって気持ちいい!
海から流れる潮風を感じる事が出来るの

この世界では色々な職業があって、転職出来るのだけども
魔法使いとかもいて、色々な魔法も使えちゃうの

もう今現在の最後のボスは倒しちゃったんだけど、オンラインゲームでしょ?
バージョンアップでこれからもさらに強い強敵が出てくるって感じ?






そう
毎日親が寝静まってはログインしての繰り返しなんだけど


ある時ね






それは突然






私の運命を大きく左右する

不思議な出来事があったの。

















いつもの様にアストルティアを冒険していてモンスターを倒したら、
1匹のスライムが起き上がって話しかけてきた














「イジメないで!ボクは悪いスライムじゃないよっ!」







ドラクエと言えばの定番のセリフだけど・・・ぇえ!?あれ?
こんなイベントやってたっけ??


「ボクの願い事を叶えてくれたら、キミの願い事も叶えてあげるよ!」






唖然とする私はコマンドを選択する
【クエストをうけますか?】→はい




「キミが来るのを待っていたんだよ!」


















「シンデレラの 矢下 羽花 さんっ!」


























つづく   中篇【シンデレラ】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
※この物語はフィクションです







拍手[6回]

人間は人殺しの末裔らしい


旧約聖書の話だが
神が作りだした最初の人間アダムとイヴ 後にカインとアベルという子供が生まれた

ある日二人は神にそれぞれ貢ぎ物をする
しかし神はアベルのだけ受け取ってカインのは受け取らなかった

『なぜ神は弟の事だけを愛するのだ』
激しく嫉妬したカインは実の弟アベルを殺してしまう
怒った神はカインを  【 エデンの東 】  に追放する

その場所こそが人間界で
神は追放する時にカインの子孫全てにカインの印をつけたらしい
つまり我々はカインの子孫で

人殺しの末裔らしい

後に兄弟に対する激しいコンプレックスをカインコンプレックスと言うようになった。                                                                         




                                                                      
「ねぇねぇ、その印ってさ、何だと思う?」


彼女は眼をキラキラと覗きこむ
世界が終わる5分前にそんな話をしていた。

「でね、ジェームスディーン主演の エデンの東 もそんな背景で作られたんだって」

ふーん、と相槌を打った
私もエデンの東は観た事はなかった
古い不動の名作映画は必ず観る主義なのだが、結局観ずに終わりを迎えそうだ

しかし、カインの印ってのは何だろうか
全人類に共通にあるもの・・・

「つむじ・・とか?」

うーん、と悩みこむ彼女

「・・・何だろうね」
と嬉しそうに答える


もうすぐ世界は終わる。


今は時刻にして2013年11月22日 13:10分を迎える
東京オリンピックが7年後に決まった矢先の出来事であった

今朝方アメリカとサウジアラビアの情勢が急速に悪化し
それに伴い多くの負債があるギリシャ、他の国々が多く絡み
どのチャンネルでも緊急報道としてニュース番組をやっていた
始めに核弾頭が発射されたのはサウジアラビア
各国大気圏で追撃を狙うも失敗
あれよあれよと色々な国で核弾頭が発射された

日本もである



後5分後には核弾頭が日本のどこかに落ちるらしい
公表はされていないが東京だろう
街は文字通り大混乱
私は最後を家族と過ごそうと思ったが、なんせ距離が遠いので諦めた
電話口で母は泣きながら最後は笑顔でありがとうねと連呼していた
私もそうだった

最後は愛する人と、つまり彼女と過ごす事にした

ミッシェルガンエレファントの曲の歌詞で
「世界の終りに紅茶飲み干して静かに待つ」
というような歌詞があるが、本当にそうしてみた


彼女とは同じ様な境遇で現在に至るのだが
付き合って10年ぐらいだろうか
一度別れたが、すぐに寄りを戻した
色々な場所に行って笑ったり、ケンカもしたし、楽しかった
彼女の無邪気な笑顔や仕草や声や、その全てを愛していた
気づけばいつも隣には彼女がいた

そんな彼女も
最初は声にならないくらい泣いていたが
最後は普通に笑顔で過ごそうという結論になった



そして5分後の
13:15分

静かにその時を迎えた


街は大混乱の中
紅茶を飲み干して抱き合う二人とその全ては

眩い光に包まれ



世界は終わった
 
 
 
 
 
 






 
そして時が流れ

いや

時と言う概念ではないかもしれない
パラレルワールドのルート1かもしれないしルート2かもしれないし
また別次元の何かは分からないが


アストルティアの空に現れる夢幻郷


その国では七不思議として多くの冒険者が見ていると思う
前に述べた現代文明が
色々な人の様々な想いが
そこには蜃気楼という形として残っている





あなたが夢幻郷を見る時

夢幻郷からも あなたを見ているかも知れない・・・

 
 
 
~fin~







※この物語はフィクションです










【あとがき】


初めての短編小説に挑戦してみました
なんか暗い話になっちゃいましたが(笑)

初めて夢幻郷を見た時に美しくて綺麗だけど、なにか切なさや寂しさも感じました
夢幻郷の描写が現代社会そのままな感じだったので
なにかそこにはメッセージ性があるのではないか?と思ったのがキッカケです
そこから妄想を膨らませ短編ですが物語を創ってみました。

冒頭に出ているエデン=楽園になります
楽園は存在しない
存在しないから意味があるものだと思う

ここまで読んで頂いてありがとうございます
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                             こまちぉ 2013/11/22


ミッシェルガンエレファント【世界の終り】


 今観ても色あせないカッコいいです

  

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プロフィール
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こまちぉ
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大きさだけじゃない!重要なのは感度だ!!
というコンセプトの下
自由気ままにやっております( *´艸`)

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